ペルソナ3の"余命いくばくも無い青年"のセリフです。(c)ATLUS
そうだ、ピンク色のワニと小鳥が友達になったんだね。
ワニは、それはそれは嬉しかった。初めての友達だから。
毎日、一緒に川で水浴びをしたり、小鳥の歌を聴いたりした。
だけど、ワニはいつもおなかを空かせていた。なぜって、ピンク色だからさ。
森では目立ちすぎる色だ。彼の獲物は皆、彼が見つける前に逃げてしまう。
あるとき彼は空腹のあまり目を回して…
彼の口の中で眠っていた友達の小鳥を、パクン! と食べてしまった。
彼はすぐ気がついて顔を真っ青にした。
黒沼の水を飲んで吐き出したけど、小鳥は既に息絶えていた…
そして彼は、何もたべられなくなった。
友達の小鳥を食べてしまったワニは、泣いて泣いて泣き続けるんだ。
悔やんで、寂しくて…やがて自分の流した涙に溺れて息を引き取る。
涙は湖になり、その周りには美しい花や美味しい実をつける木が生えるんだ。
森じゅうの動物達が、そこで憩うようになる…
けれども誰も、その湖がワニの涙だとは知らない。
ワニがいなくなったことさえ、知らないんだ。
…おしまい。
ワニが生きた意味って、ワニには無いんだよ。
だけど動物たちには、ワニが生きた意味がある。
…それを誰も知らなくてもね。
僕が生きた意味っていうのは…僕が考えることじゃない。
誰かにとって、何かの意味があるかってことだ。
つまり僕は…僕も君も、誰もが…"生まれた"ってことが、生きた意味なんだ。
人はみんな、寄り添って、与え合うから…
一人で生きられる人間なんて、いないから…
僕と君が出会ったこと。
こんな小さなことも、"僕の生きた意味"で、
"君の生きた意味"じゃないかな…